アルキノオス(その他表記)Alkinoos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルキノオス」の意味・わかりやすい解説

アルキノオス
Alkinoos

ギリシア神話の人物。ポセイドンの孫で,四季を通じてあらゆる果実が実るスケリア島に,妃のアレテおよび子供たちと住んでファイアケス人を支配し,島を訪れる航海者たちを歓待した。アルゴ船乗組員たちも冒険の帰途ここに立寄り,イアソンとメデイアは,アレテのはからいで最初の夫婦の契りを結んだ。この島に漂着したオデュッセウスが,娘のナウシカアに発見され王宮に連れてこられたときも,アルキノオスはこの英雄にあらゆる援助を惜しまず,彼を多くの贈り物とともに船でイタカまで送り届けてやった。ところがこの親切によってアルキノオスはポセイドンの怒りを買い,船を石に変えられたうえに,市を高い山で囲まれてしまい,海とのつながりを絶たれて,2度と難破者を助けることができないようにされたという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む