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アルメニア人虐殺問題 あるめにあじんぎゃくさつもんだい

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知恵蔵2015の解説

アルメニア人虐殺問題

キリスト教徒で少数派のアルメニア人は、オスマン帝国時代に現在のトルコの領内に多数居住していた。第一次世界大戦に同盟国として参戦したオスマン帝国は、連合国のロシアと戦い、帝国内のアルメニア人がロシア側につく動きがあったとして、1915年からアルメニア人の「反乱鎮圧」に乗り出した。アルメニア人側はオスマン軍により150万人が組織的に虐殺された「民族虐殺(ジェノサイド)だ」と主張、同年4月24日にイスタンブールで最初のアルメニア人殺害が行われたとして、この日を虐殺の記念日として追悼行事などを行っている。 オスマン帝国を後継したトルコ共和国では、30万〜50万人の死者が出たことは認めるものの、大戦下の悲劇だとして「民族虐殺」を強く否定する。アルメニア人が多数居住するフランスでは、議会が2006年10月に「ジェノサイド」と認めない者を処罰する法案を可決し、トルコ側が強く反発した。スイス紙に「私以外にだれもアルメニア人殺害のことを語ろうとしない」と発言し、トルコ検察から国家侮辱罪で告発(後に取り下げ)された作家のオルハン・パムク氏が同じ頃にノーベル文学賞を受賞したことで、トルコと欧州の間で溝が深まった。 07年10月には米下院外交委員会が、アルメニア人虐殺問題でトルコ側を非難し、トルコ政府は対米同盟関係を見直す、と強い態度に出た。トルコは、戦争後治安が泥沼化するイラクで陸空軍の基地提供や物資補給など戦略的な要とあって、ブッシュ政権は危機感を強め、「決議は正しい反応ではない」と反対を呼びかけ、あわてて関係修復に努めた。

(安東建 朝日新聞記者 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

アルメニア人虐殺問題

アルメニア人はキリスト教徒で、オスマン帝国内に多数住んでいた。第1次大戦中の1915年、同帝国はアルメニア人が「敵国ロシアに内通している」として強制移住などの措置をとり、大量の犠牲者が出たとされる。アルメニア人は150万人が組織的に虐殺されたと主張。トルコ側は30万〜50万人の死者が出たことは認めつつ、戦時下の悲劇だとして虐殺を否定している。大戦に敗れた同帝国は列強に分割され、23年の革命でトルコ共和国が生まれた。

(2006-10-14 朝日新聞 朝刊 2外報)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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