アンチゴケ(読み)あんちごけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンチゴケ」の意味・わかりやすい解説

アンチゴケ
あんちごけ
[学] Anzia opuntiella Müll. Arg.

地衣類アンチゴケ科の代表的な1種。ブナなどの広葉樹の幹上に群生する葉状地衣。地衣体は細い裂片に分かれ、各裂片がほぼ放射状に広がって伸びるので、全体としては円形に近くなる。裂片は二又(ふたまた)状に分かれ、不規則にくびれたり、数珠(じゅず)状につながったりする。表面は滑らかで灰白色、裏側は黒褐色の袋状に膨らんでいる。子器は円盤状で、中は黒褐色をしている。分布は、日本では北海道から九州にかけ、台湾、中国東北部などにも産する。

[佐藤正己]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android