ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イオン交換膜法製塩」の意味・わかりやすい解説 イオン交換膜法製塩イオンこうかんまくほうせいえん 海水中の塩分をイオン交換膜を用いて電気エネルギーにより濃縮する製塩法。両端に電極を入れた槽のなかに陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を交互に配置して海水を流し,直流電圧をかけると,イオン状に存在する塩分が交換膜の間の隔番の濃縮室に集って濃縮される。それを蒸発釜で煮つめて製塩を行う。なお,濃縮室の間には逆に塩分の薄い希釈海水ができる。アメリカなどでは海水の淡水化にイオン交換膜法が開発されたが,日本では製塩法として 1950年頃から試験され,60年には中間工業化され,72年から,第4次塩業整備により国内製塩のすべてがこの方法によって行われるようになった。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by