イモキバガ(読み)いもきばが

改訂新版 世界大百科事典 「イモキバガ」の意味・わかりやすい解説

イモキバガ (薯牙蛾)
Brachmia triannulella

鱗翅目キバガ科の昆虫。小型のガで,開張1.5cm内外。ほとんど日本全国に分布し,幼虫ヒルガオ科サツマイモヒルガオに寄生する。ことにサツマイモ畑でたくさん発生すると,かなりの被害が出ることがある。年に数回発生し,幼虫は春から秋まで見られる。葉を折り曲げて糸で結び,裏が外側になるようにして内側表皮を食べる。成虫は春から秋まで数回現れ,秋に羽化したものはそのまま越冬する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イモキバガ」の意味・わかりやすい解説

イモキバガ
いもきばが / 甘藷牙蛾
[学] Brachmia triannulella

昆虫綱鱗翅(りんし)目キバガ科に属するガ。はねの開張17ミリメートル内外の小形種。ヨーロッパから日本、中国、台湾インドなどに分布し、日本では全国的に発生がみられる。幼虫はサツマイモ畑にかなりの害を与える。5~10月に発生し、葉を折り曲げて糸でつづり、その中にすんで食害する。1年に数回発生し、成虫態で越冬するが、温暖地では一年中、幼虫や成虫がみられる。サツマイモのほかヒルガオにも寄生する。

[井上 寛]

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