日本大百科全書(ニッポニカ) 「イワン(1世)」の意味・わかりやすい解説 イワン(1世)いわんИван Ⅰ/Ivan Ⅰ(?―1340) モスクワ公(在位1325~40)、ウラジーミル大公(在位1328~40)。狡猾(こうかつ)にして賢明な大政治家。キプチャク・ハン国に従順な態度をとり、その援助を利用して大公位を得たのみならず、周辺の領域拡張に努め、府主教座をモスクワに移すなど、モスクワ公国の勢力拡大に成功した。ハン国より委任された徴税権を利用して集めた巨富のゆえに「カリタ」Kalita(金袋の意)とよばれる。[伊藤幸男] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例