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インフレ・デフレとマクロ経済 いんふれでふれとまくろけいざい inflation/deflation and the macro economy

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知恵蔵2015の解説

インフレ・デフレとマクロ経済

インフレーションとデフレーションとは、それぞれ一般物価水準の上昇と低下のことであるが、そのマクロ経済に対する影響は大きく異なる。インフレーションは、モノの値段が上昇することによって負債の実質価値を減少させることになるため、債権者から債務者へ所得の移動が発生するが、逆に、デフレーションは、モノの値段が下落することによって負債の実質価値を上昇させることになるため、債務者から債権者へ所得の移動が発生する。通常マクロ経済における債務者とは企業のことであり、景気循環に最も大きく影響するのは企業の設備投資である。ゆるやかなインフレーションは企業の負債の実質的な価値を減らし、投資意欲を活発化することになるため、景気を活性化させる効果を持つが、逆にデフレーションは企業の負債の実質的な価値を増やし、投資意欲を減退させることになるため、景気を減退させる効果を持つ。1990年代以降の日本経済ではデフレーションが続き、これをどのように止めるかが経済政策上の最大の課題となった。

(荒川章義 九州大学助教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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