イージス・アショア(読み)いーじす・あしょあ(英語表記)Aegis Ashore

翻訳|Aegis Ashore

知恵蔵mini 「イージス・アショア」の解説

イージス・アショア

海上イージス艦と同様の機能を持つ施設を、陸上に配備したもの。大気圏外を飛行する高速の弾道ミサイルを追跡する高性能レーダーと、日本国内に向かってきたミサイルを撃ち落とす迎撃ミサイルからなる。米国が開発した。政府は2017年に導入を閣議決定し、秋田県秋田市の陸上自衛隊新屋(あらや)演習場と山口県萩市の陸自むつみ演習場を配備候補地に選定した。しかしその後、新屋を「適地」とした調査書にデータの誤りが複数あったことが発覚。また、ミサイルの発射後には弾頭からブースターと呼ばれる推進装置が切り離されて落下してくるが、これがむつみ演習場の外に落下するのを防ぐにはハードウェア改修が必要であり、12年の歳月と2000億円以上の費用がかかることが米側からの報告で判明した。これを受けて防衛省は20年6月、導入計画を停止することを発表した。

(2020-6-18)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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