オランダ音楽(読み)オランダおんがく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オランダ音楽」の意味・わかりやすい解説

オランダ音楽
オランダおんがく

音楽では通常オランダをネーデルラントの名で呼ぶ。 15世紀に多数のポリフォニー音楽の大家たちを輩出,アグリコラ,オブレヒトの名は有名。彼らはミサ,モテト,シャンソンのなかに,この地の豊富な民謡を素材として利用した。 16世紀に入ってカルバン派新教の伝来,弾圧とともに音楽も変遷。 17世紀オルガン音楽の繁栄はオランダ音楽の最大の特徴となり,「ドイツ・オルガニストの祖」とうたわれる J.P.スウェーリンクを生んだ。 18世紀,アムステルダムヨーロッパ楽譜印刷の一大中心地となり,ロカテッリやヘレンダールが活躍したが,その後 19世紀前半までドイツ音楽の影響下におかれ,音楽的には不振となった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android