オープン・キャンパス

大学事典 「オープン・キャンパス」の解説

オープン・キャンパス

アメリカ合衆国の大学におけるオープン・キャンパスとは,同窓生,他大学の研究者,企業関係者,近隣住民や子ども,受験生等さまざまな人々に大学を開放し,研究や教育の説明会,実験参加,文化・娯楽イベント等を開催する活動であり,主催者・対象者別に多様なイベントがある。日本においては,おもに大学が受験生を対象に施設を公開し,学校説明会・施設見学会・模擬授業等を行うものとして定着している。少子化により受験生・入学者の確保が大学間の競争状態になってきたため,学生を募集するための広報活動の一環として開催される。当初私立大学が中心だったが,次第に国公立大学にも拡大した。受験生にとっては,大学の情報を得るとともに,実際に体験することができる重要な機会となる。大学側は大学内の食堂・カフェテリアの無料券や大学オリジナルグッズの配布最寄り駅・大学間の無料送迎バスの運行,遠隔地の受験生向け交通費補助等,多様な特典を用意することもある。保護者を対象とする説明会も開かれる。オープン・キャンパスでの模擬授業等への参加をAO入試の選抜プロセスの一部とし,オープン・キャンパス参加で入試時の面接・筆記テスト等を免除する等,入試と関連させる例もみられる。
著者: 齋藤千尋

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報