カエンタケ(読み)かえんたけ

知恵蔵mini 「カエンタケ」の解説

カエンタケ

ニクザキン目ニクザキン科ニクザキン属に属するキノコ。長さは3〜15センチメートル程度である。日本・中国・ジャワ島などに産し、日本では夏から秋にかけブナ、コナラなどナラ類の広葉樹林に発生する。表面はオレンジ色から赤色で、細長い円柱状または棒状で枝分かれし、土から鹿の角、あるいは人の手の指が出ているようにも見える。トリコテセン類の高い毒性を有するため、食すると約30分後から、発熱悪寒嘔吐(おうと)、下痢腹痛、手足のしびれなどの症状を起こし、消化器不全や脳神経障害により死に至ることもある。また、小脳萎縮による運動障害などの後遺症が残ることもある。肌に触れると接触部位の炎症を起こす。毎年秋になると、日本各地でカエンタケの自生が発見された報告がなされ、厚労省や自治体では注意を喚起している。

(2016-9-27)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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