悪寒(読み)オカン

世界大百科事典 第2版の解説

おかん【悪寒 chill】

発熱の初めなどに感じる,ぞくぞくとした不快なけをいう。顔面蒼白となり,骨格筋の不随意的な震えを伴うことが多い(これを悪寒戦慄(せんりつ)という)。感染によって外因性発熱物質が体内に入ると,白血球などに作用して内因性発熱物質が産生・放出され,血行を介して体温調節中枢の存在する脳の視床下部を特異的に刺激する。その結果,体温の調節レベル(セットポイント)が正常時の約37℃から39℃あるいはそれ以上の高温に移動する。

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精選版 日本国語大辞典の解説

お‐かん ヲ‥【悪寒】

〘名〙 発熱のために起こる、全身がぞくぞくするような寒け。
※翁問答(1650)上「悪寒(オカン)のやまひある人はわたいりをかさねきても猶さむし」
※或る女(1919)〈有島武郎〉後「熱病患者が冷たいものに触れた時のやうな不快な悪寒(ヲカン)
[補注]同じ意味で「悪感」という表記も見られる。例としては、夏目漱石「道草‐九」の「外ではしきりに悪感がした」など。

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世界大百科事典内の悪寒の言及

【体温】より

…外因性発熱物質は反復投与されるとしだいに効果が減弱するが,内因性発熱物質ではこのような耐性は生じない。発熱のはじめには悪寒を感じる。このとき皮膚血管は強く収縮し,ときには震え(戦慄(せんりつ))を伴うが,体温が高くなって安定すると悪寒や震えは消失する。…

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