カジミェシュ(読み)かじみぇしゅ(英語表記)Kazimierz Ⅲ

デジタル大辞泉 「カジミェシュ」の意味・読み・例文・類語

カジミェシュ(Kazimierz)

ポーランド南部の都市クラクフの一地区。14世紀にポーランド王カジミェシュ3世がこの地にユダヤ人街を建設したことから、この名で呼ばれる。かつてヨーロッパ最大級のユダヤ人街として栄えた。同国最古のシナゴーグであるスタラシナゴーグ(現在はユダヤ博物館)がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カジミェシュ」の意味・わかりやすい解説

カジミェシュ(3世)
かじみぇしゅ
Kazimierz Ⅲ
(1310―1370)

ポーランド王(在位1333~70)。大王、農民王とよばれる。英語ではカシミールCasimir。ウワディスワフ・ウォキェテクの子。ポーランド王国の強化統一を目ざし、1343年ドイツ騎士団からクヤービ地方を奪還し、49~52年にはハリチ公国を征服し、ポーランドの国際的地位を高めた。またカジミェシュ法典の編纂(へんさん)でも知られ、都市や商人を保護し、64年にはクラクフにヤギェウォ大学の前身となったアカデミーを創設した。

[安部一郎]

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旺文社世界史事典 三訂版 「カジミェシュ」の解説

カジミェシュ

ポーランド

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世界大百科事典(旧版)内のカジミェシュの言及

【ヤギエウォ朝】より

… リトアニア大公ヨガイラJogaila(ポーランド名ヤギエウォ)は,1386年にピアスト朝最後の君主ヤドビガ女王Jadwigaと結婚し,新王朝を創始,ブワジスワフ2世Władysław II Jagiełłoと名のる。ヨガイラはリトアニア大公位を従弟ビータウタスVytautasに譲ったが,両国の同君連合はカジミエシュ4世Kazimierz IV Jagiellończykの代に復活し,アレクサンデル以後恒久化する。ヤギエウォ家の中欧進出は,ハンガリー王位に迎えられたブワジスワフ3世Władysław III Warneńczykの代に始まったが,同王がオスマン・トルコとのバルナの戦で敗死して一時頓挫。…

※「カジミェシュ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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