山川 世界史小辞典 改訂新版 「カリブ(語族)」の解説
カリブ(語族)(カリブ(ごぞく))
Caribe
南アメリカ北部から小アンティル諸島にかけて分布していた語族。元来,現ベネズエラからギアナ地方にかけて居住し,大部分は熱帯型の狩猟・採集・漁撈文化を持っていたものと考えられる。小アンティル諸島のカリブ人は,ヨーロッパ人の接触時に大アンティル諸島のタイノ農耕民を攻撃,略奪を行っていた。彼らが食人の習慣を持つと伝えられたところから,食人種(cannibal)という語が生まれた。植民地時代,カリブ人は小アンティル諸島に侵入してきたフランス人,イギリス人に強く抵抗した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報