ガルバニ電池(読み)ガルバニデンチ

化学辞典 第2版 「ガルバニ電池」の解説

ガルバニ電池
ガルバニデンチ
galvanic cell

二つの電極(電気伝導体)をイオンの伝導体である電解質を介して電気伝導体につなげたもののうち,両端の相が同じものをガルバニ電池という.もっとも単純な電極M′|電解質溶液|電極M″(M′とM″は異なる相)として記述される電池系は,そのままでガルバニ電池とはいえない.しかし,実際の測定では両端に外部回路として銅線などを接続するので,両端の相(銅)が等しくなり,ガルバニ電池となる.電気化学の重要な原則として,組成の異なる2相間の電位差は測定不可能な量であることが知られており,実験的に測定される化学電池の起電力は,すべてガルバニ電池の系として測定されている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android