改訂新版 世界大百科事典 「ククルイニクスイ」の意味・わかりやすい解説
ククルイニクスイ
Kukryniksy
ククルイニクスイとは,ソ連の3人の画家,すなわちクプリヤノフM.V.Kupriyanov(1903-91),クルイロフP.N.Krylov(1902-90),ソコロフN.A.Sokolov(1903-2000)のグループ名。3人ともモスクワの国立高等工芸実習学校の卒業生で,3人が協同執筆したのは1924年以来で,彼らがまだ学校の壁新聞に協同で漫画をかいていたころからである。《プラウダ》紙の時局漫画を担当するほか,挿絵画家としても,ゴーリキー(《クリム・サムギン》《フォマ・ゴルジェーエフ》《母》),チェーホフ,シチェドリンらの作品や,《ドン・キホーテ》などの挿絵を描き,また《ゾーヤ・コスモデミヤンスカヤ》(1942-47),《最期》(1948)などの油絵がある。3人とも協同制作以外にそれぞれ独立した画家としても活動している。42年以後6回の国家賞を受賞している。
執筆者:土方 敬太
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報