日本大百科全書(ニッポニカ) 「クルミハムシ」の意味・わかりやすい解説
クルミハムシ
くるみはむし / 胡桃金花虫
[学] Gastrolina depressa
昆虫綱甲虫目ハムシ科に属する昆虫。ヒラタハムシともいう。日本各地のほか朝鮮半島、中国、東シベリアに分布する。体長5~7ミリメートル内外。黒色で平たく、上ばねは長方形で暗青から紫青色の光沢があり、前胸は全体または両側が橙黄(とうこう)色。成虫は5~8月にオニグルミ、サワグルミに多く、幼虫とともに葉を食べ、しばしば葉脈を残して食べ尽くす。幼虫は黄色に黒の点紋が散在し、尾端をあげ逆立ちする習性があり、枝や葉にぶら下がって蛹(さなぎ)になる。近似種のミヤマヒラタハムシG. peltoideaはハンノキ類を害する。
[中根猛彦]