世界大百科事典(旧版)内のグイード・ダ・シエナの言及
【シエナ派】より
…シエナ派絵画の淵源は,この地域のベネディクト会修道院で数多く作られたミニアチュールにあり,そこからこの派を特徴づける豊かで優美な色彩と,このうえなく洗練された技法への嗜好が生まれた。13世紀にはすでにグイード・ダ・シエナGuido da Sienaのような画家が現れるが,真にこの派の基礎を確立したのは,ジョットと同時代のドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャが登場してからである。彼は東方のビザンティン美術と北方のゴシック美術を摂取・融合して,繊細な形態を線のリズムが包む甘美で抒情的な画風をつくり上げ,さらに弟子のシモーネ・マルティーニが,よりソフトで優雅な装飾性の濃い絵画へと発展させた。…
【トスカナ[州]】より
…中部イタリアの州。イタリア半島の西側に位置し,リグリア海,ティレニア海,アペニノ山脈に囲まれる。面積2万2900km2,人口353万(1994)。州都はフィレンツェ。北東のアペニノ山脈には標高2000mに達する山があり,全体として西側の海に向かって低くなっていく。アルノ川をはじめいくつかの川の流域と海岸部を除き,山と丘陵におおわれている。また,エルバ島ほかいくつかの島がある。気候は温和で,フィレンツェを例にとれば,月平均気温は1月4.7℃,7月24.6℃,年降水量840mmである。…
※「グイード・ダ・シエナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」