グラフト共重合（読み）グラフトキョウジュウゴウ

化学辞典 第2版

グラフト共重合
グラフトキョウジュウゴウ
graft polymerization

幹となる高分子鎖上に適当な間隔で活性種を与え，これに別の単量体を重合させることにより幹とは異なる高分子を枝としてもつ重合体(グラフト共重合体)を合成する反応をいう．開始方法としては，

(1)連鎖移動を利用する方法：

(2)開始基を導入する方法：

(3)光や放射線を利用する方法：

などが知られている．

出典　森北出版「化学辞典（第2版）」

日本大百科全書(ニッポニカ)

グラフト共重合
ぐらふときょうじゅうごう

→共重合

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

世界大百科事典（旧版）内のグラフト共重合の言及

【放射線重合】より

…尿素やチオ尿素は，アクリロニトリルや塩化ビニルなどと包接化合物を形成するが，これに放射線を照射して重合を行うと重合体の側鎖が立体的に規則正しく配置する立体規則性重合が起こる。
［グラフト共重合］
　モノマーをその重合体とは異なったポリマーの共存下で放射線照射したり，あらかじめ放射線照射したポリマーに他のモノマーを接触させると，ポリマー上に生成したラジカルやイオンが開始点となって重合が起こり，ある幹ポリマーに別のポリマーを接木した形のグラフト共重合体が得られる。放射線によって誘起されるこのような反応を放射線グラフト共重合と呼び放射線重合に含めることがある。…

※「グラフト共重合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」