ケイズル(読み)Keijser,Hans Jurgen

朝日日本歴史人物事典 「ケイズル」の解説

ケイズル

没年:1735.12.5(1735.12.5)
生年:生年不詳
江戸中期に来日したオランダ馬術家。わが国で最初に西洋式の騎法を公開演技した。享保11(1726)年に来日し,同年3月1日に将軍徳川吉宗の乗馬上覧に浴し,同14年,15年,20年と前後4回にわたって実演した。『有徳院殿御実紀』には,幕府はケイズルを江戸に呼びよせて遊覧させ,また斎藤盛安や馬役富田又左衛門らの幕士にも学ばせた,と記されている。約10年間にわたって幕府と関係を持ち,オランダの馬術の紹介に努めた労として,江戸大川で花火が催された。<参考文献>今村嘉雄『十九世紀に於る日本体育の研究

(藤堂良明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ケイズル」の解説

ケイズル Keijser, Hans Jurgen

1697-1735 オランダの調馬師
享保(きょうほう)10年(1725)来日,翌年将軍徳川吉宗に洋馬を献上した。その後もたびたび江戸で洋式馬術を披露し,飼養法,病馬治療法などを斎藤盛安らに教授した。これを今村英生(えいせい)は「西説伯楽必携」として刊行。1735年12月5日帰国途上の船中で殺された。38歳。ケイツル(計都留),ケイゼルとも。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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