知恵蔵 「サンセット条項」の解説
サンセット条項
ビジネス用語としては、企業が他の企業からの買収防衛策を策定した際に、その適用期間を定めた条項のことをいう。買収防衛策の期限に到達するまでに、株主総会などでその内容の是非を判断することで、より株主の意向を尊重した対策が取れるとされている。
2018年9月末に米国、カナダ、メキシコの3カ国が、大筋で合意に達した貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」では、協定を原則6年ごとに再評価し、それぞれの国が協定を更新する意思を示さない場合は失効するサンセット条項が盛り込まれた。また、欧州連合(EU)の欧州委員会が提案しているグーグルやフェースブックなど大手IT企業などを対象に新たな課税を行う「デジタル税」については、企業への課税ルールについて国際的な合意がまとまった場合、EUのデジタル税が自動的に廃止されるというサンセット条項を盛り込むことが検討されている(2018年10月時点)。
(南 文枝 ライター/2018年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報