スケルトン住宅(読み)すけるとんじゅうたく(英語表記)skeleton‐infill system

知恵蔵 「スケルトン住宅」の解説

スケルトン住宅

高品質な集合住宅の1つ。集合住宅をスケルトン(建物の構造体や共用設備)とインフィル(個人専用の間取りや設備)に構造上明確に分離し、スケルトンでは耐久性を、インフィルでは個別設計のしやすさを重視して設計したものをいう。両者頭文字からSI住宅とも呼ばれる。1960年代にオランダで始まった建築運動を日本の実情に合わせて修正した概念で、国際的にはサポート・インフィル(support infill)と呼ぶ。同構造は将来のリフォームや用途変更にも対応しやすく、近年では建物の寿命を長くする技術として注目されている。この住宅を用いてスケルトンを賃貸し、入居者がインフィルを自己負担で造る方式をスケルトン賃貸という。

(小林秀樹 千葉大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android