セラ(Junípero Serra)(読み)せら(英語表記)Junípero Serra

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

セラ(Junípero Serra)
せら
Junípero Serra
(1713―1784)

スペインのフランシスコ会士、宣教師。本名ミゲル・ホセMiguel José。マジョルカ島に生まれ、1730年フランシスコ会に入り、1749年メキシコシティに赴き、インディオ布教。ケレータロのシエラ・ゴルダで1758年まで8年間伝道事業に従事し、のち1767年までメキシコ中南部で巡回宣教師を務め、イエズス会士の追放後、1768~69年バハ(低)・カリフォルニア地方の教団の責任者となる。このころ、バハ・カリフォルニア地方を踏査中の巡察官ホセ・デ・ガルベス植民活動に参画し、1769年サン・ディエゴ伝道区を設立した。そのほか、モンテレーのサン・カルロス(1770)、ロス・アンヘルス(後のロサンゼルス)近くのサン・ガブリエル、またサン・アントニオ(1771)、サン・ルイス・オビスポ(1772)、サンフランシスコ、サン・フアン・カピストラーノ(1776)、サン・ホセ、サンタ・クララ(1777)、サンタ・バルバラ(サンタ・バーバラ、1782)など多くの伝道区を設立。また、メキシコから家畜穀物、果実などを導入してカリフォルニアの植民にも貢献、1823年に至る「伝道の時代」を開いた。

[飯塚一郎]

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