インディオ(英語表記)Indio

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

インディオ
Indio

アメリカ合衆国,カリフォルニア州南部のコロラド砂漠北端にある都市。周囲はコチェラ渓谷で,北西にパームスプリングの町,南東にソルトン湖がある。初めサザン・パシフィック鉄道によって,インディアンの村のそばに創設された町で,インディアンの「井戸」と呼ばれて入植が始った。柑橘類やブドウ,野菜,ワタなどが栽培され,1949年からはオールアメリカン運河から水を与えられるようになった。 60年頃より工業化が進められ,電気器具,冷蔵庫などの製造工業が発展。ジャンニニ応用科学研究所やヨシュアツリー国立記念物がある。人口3万 6793 (1990) 。

インディオ

ラテンアメリカインディアン」のページをご覧ください。

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百科事典マイペディアの解説

インディオ

ラテン・アメリカに住む先住民。コロンブスが到達した土地をインディアスと名づけたところから,その住民はこの名称で呼ばれた。ヨーロッパ社会との接触によって土着社会の人口は急激に減少した。戦闘・虐待をはじめ,外来の病気も大きな原因と考えられている。植民地時代には法的にはスペイン人に次ぐ地位を与えられたが,社会・経済的にはメスティソや黒人奴隷よりも下位にあった。19世紀初頭の独立運動を契機にインディオのメスティソ化,国民化が進み,土地を持たない農民に転落した。現在のインディオ人口は,メキシコ南部とグアテマラ,エクアドル高地,ペルー高地,ボリビアなどに集中している。1920年―1930年代以降インディヘニスモ(先住民復権運動)が起こり,1970年代以降,新たな展開をみせつつある。近年はインディオよりもインディヘナという言葉が用いられる。→アメリカ・インディアン
→関連項目アステカアルゼンチンイダルゴエルサルバドルオアハカカラジャスグアテマラ(国)シングー[川]先住民族チアパス[州]ペルーポマ・デ・アヤラボリビアマヤメキシコ(国)メンチュラス・カサスラテン・アメリカ

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デジタル大辞泉プラスの解説

インディオ

イタリア、デルタ社の筆記具の商品名。「インディジナスピープル コレクション」シリーズ。2006年発売。南米のインディオをイメージ。万年筆とボールペンがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

インディオ【indio】

コロンブスが新大陸に到着したとき,彼はインディアスに着いたと考え,その先住民をインディオとよんだ。以来,インディオはラテン・アメリカに住む先住民族を指す言葉となり,そのうちに社会的な分類の概念ともなった。1960年代から,この用語には差別的ニュアンスが含まれていると判断され,インディヘナindígenaという語が新たに用いられるようになった。インディオ(インディヘナ)は外来の白色系の人間の対極をなし,その中間に各種のメスティソ(混血)が配列される。

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大辞林 第三版の解説

インディオ【indio】

中部アメリカ・南アメリカの先住民の総称。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

インディオ
いんでぃお
Indio

スペイン語、ポルトガル語でアメリカ大陸の先住民をさす名称。英語ではインディアンIndianである。インド人と区別するためアメリンディオAmerindio(スペイン語)、アメリカ・インディアンAmerican Indiansという名称を用いる場合もある。日本では、北アメリカ先住民をインディアン、中央・南アメリカ先住民をインディオと区別して使う場合が多い。これらの名称が生まれた原因は、コロンブスがアメリカ大陸に到達したとき、そこをインディアス(当時は東アジア全体をさした)と誤解したことにある。アメリカ大陸の先住民は、インディアスの住民=インディオとよばれることとなった。
 征服当時のインディオの子孫であり、移住者と混血していないアメリカ大陸の住人を、現在ではインディオとよぶのだが、一般的にはメスティソmestizo(スペイン語)、中央アメリカではラディノladino(スペイン語)、南アメリカのアンデス地方ではチョロcholo(スペイン語)またはミスティmistiとよばれる混血と、インディオとの区別は、生物学的に混血しているかという人種区分とはかならずしも一致しない。たとえば中央アンデスでは、実際には混血していなくてもインディオ固有の生活様式を捨ててしまい、従来の居住地から移動した者はもはやインディオではなく、チョロやミスティとよばれるようになる。実際の混血の有無よりも、外来の文化に同化しているか否かという点のほうが、インディオとチョロ、ミスティを分ける決定的基準としてより重要である。
 インディオという用語にはしばしば価値判断が含まれている。アマゾンの先住民に対してときどき使われ、野蛮人を意味するバルバロbarbaro(スペイン語)やサルバヘsalvaje(スペイン語)よりはよいかもしれないが、インディオにもしばしば侮蔑(ぶべつ)的な響きが付きまとう。文化の遅れている者という意味合いが込められているのであり、相手に面と向かってインディオとよぶことは非常な侮辱となる場合がある。このような価値判断を避けるために、都市に住んでないという意味でカンペシーノcampesino(スペイン語)、旧来の住人という意味でインディヘナindgena(スペイン語)またはナティーボnativo(スペイン語)とよぶことが多くなった。メキシコのようにインディオの民族意識の高まっている所では、インディオである誇りを前面に出す場合もあるが、自らがインディオであることを隠そうとする場合もあり、インディオと国家社会の関係は大きな問題であり続けている。[木村秀雄]

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世界大百科事典内のインディオの言及

【人種】より

…合衆国の有色人種の割合は,混血のために増加の一途をたどるはずであるのに,統計的にほぼ10%のままである一つの理由はパッシングにあると思われる。 一方,メキシコ,グアテマラ,ペルーのようなインディオindio人口が多く,かつ先史時代文明が高度に発達した諸国では,社会的人種と呼ぶべき人種概念がある。これらの国では土着のインディオ人口が白人blancoの人口を上回っているが,ラディノladino(中米),チョロcholo(アンデス)と呼ばれる両者の間の混血が全人口の50%に達している。…

【アメリカ・インディアン】より

…人類学上はエスキモーとアレウト族を除く諸民族のことをいうが,一般には含める場合もある。そのなかで,北アメリカの原住民をアメリカ・インディアン,中南米の原住民をインディオと呼ぶのが日本では普通である。インディオという呼称は,新大陸を発見したコロンブスが,そこをインディアスと信じ,スペイン国王への報告書に原住民のことをインディオと書いたことに由来する。…

【住居】より

…梁材は貴重で繰り返し使用され,部屋のスパンより長い部分は外壁から突出し,独特な外観を形づくる。
[中南米の離散型集落]
 中南米のインディオの集落形態として特徴的なのは離散型である。離散型とは,集落に中心や境界がなく,かつ住居が一定間隔で広域的に分布する形態を言い,中央アメリカのメキシコ高原からグアテマラ高地にかけての地域や,南アメリカのアンデス山中に広く分布する。…

【人種】より

…合衆国の有色人種の割合は,混血のために増加の一途をたどるはずであるのに,統計的にほぼ10%のままである一つの理由はパッシングにあると思われる。 一方,メキシコ,グアテマラ,ペルーのようなインディオindio人口が多く,かつ先史時代文明が高度に発達した諸国では,社会的人種と呼ぶべき人種概念がある。これらの国では土着のインディオ人口が白人blancoの人口を上回っているが,ラディノladino(中米),チョロcholo(アンデス)と呼ばれる両者の間の混血が全人口の50%に達している。…

【奴隷貿易】より

… 15世紀以来,アフリカ西岸に拠点を築いたポルトガルは,この地で得た黒人を奴隷として使うようになった。しかし,スペイン領新世界で鉱山労働などに使役されたインディオが,重労働と伝染病などのために激減し,またラス・カサスがインディオ保護の論陣を張ったために,インディオに代わる労働力として黒人奴隷が求められた。そのうえ,はじめはポルトガル領のブラジルで,ついで西インド諸島で砂糖プランテーションが開かれたことなどが重なって,16世紀後半以後黒人奴隷の需要が急増した。…

【バンデイラ】より

…ブラジル植民地時代(16,17世紀)に内陸部のインディオを捕らえ,貴金属,宝石を探査することを目的として組織,派遣された公的,私的な遠征隊とその事業をいう。エントラーダentradaともいい,その参加者をバンデイランテbandeiranteという。…

【ペルー】より

…これは国土の10分の6を占めるが,人口は少なく,開発も遅れている。
【社会】
 ペルー社会は征服,植民地化の歴史を反映して,先住民(インディオ),白人(クリオーリョ),および両者の混血(メスティソ)により構成されている。ただし人種的な意味で純粋な先住民は,モンタニャに居住するアラワク語系,パノ語系その他の諸族を別にすれば,ほとんどかあるいはまったく存在しない。…

※「インディオ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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