海の事典 「ソルトフィンガー型対流」の解説 ソルトフィンガー型対流 海水中等で、上層ほど水温も塩分も高くなっている安定成層、すなわち水温が成層の安定要因となり塩分が不安定要因になっているが全体としては安定である成 層、の中に生じる対流をいう。対流セルが細長く上下に指のように延びるのでこの名がつけられている。熱の拡散係数が塩分のそれより100倍も大きいため、 時間と共に水温勾配が塩分の勾配よりも速く解消するために起こる。大西洋の地中海の入口の近くの地中海水の下部に、この対流によって生じた水温・塩分のス テップ構造が見られるのが、その代表的な例である。 (永田) 出典 (財)日本水路協会 海洋情報研究センター海の事典について 情報 Sponserd by