タチバナモドキ(その他表記)Pyracantha angustifolia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タチバナモドキ」の意味・わかりやすい解説

タチバナモドキ
Pyracantha angustifolia

ピラカンサともいう。バラ科の常緑低木で,中国南西部の原産。日本では庭園生垣に栽植される。一名ホソバノトキワサンザシ。根もとから多数分枝して茂り丸い樹冠をつくる。小枝の先はとげになり,若枝に褐色の毛を密生する。葉は長楕円形で革質,長さ 3cm内外で縁はほぼ全縁,わずかに内側に巻く。初夏,枝先に近い葉腋から短い散房花序を出し,数花ないし十数花をつける。花は径 5mmの白色または淡黄白色で,花弁は5枚,倒卵形で先端はときにへこむ。果実は平たい球形で直径 5mm,秋にみかん色になり冬までその色を保つ。同属の近縁種で南ヨーロッパ原産のトキワサンザシ P. coccineaは果実が鮮かな赤色で美しい。

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世界大百科事典(旧版)内のタチバナモドキの言及

【ピラカンサ】より

…日本にはほとんどの種が導入されているが,多く栽植されるものに次のような種がある。タチバナモドキP.angustifolia (Fr.) Schneid.(英名narrowleaf firethorn)は,葉が線状長楕円形で全縁,若枝や葉裏に線毛がある。秋から冬につく果実はミカンに似た扁球形で,径8mmほど,橙色に熟す。…

※「タチバナモドキ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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