ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タンスイカイメン」の意味・わかりやすい解説 タンスイカイメンSpongillidae; freshwater sponge 海綿動物門尋常海綿綱タンスイカイメン科に属する種類の総称で,湖や沼の水草,石,枯れ枝などに付着している。世界各地に広く分布する種が多い。形は樹枝状,塊状,盤状などいろいろあり,体内に共生する藻類のために緑色のものが多い。骨片は両端のとがった桿状で,これらが粗雑に組合わされている。環境が悪くなると体内の各所に芽球と呼ばれる無性生殖体を形成するが,これは成体なら死滅するような高温,低温,乾燥など不利な条件下でも長期間生存し,環境条件がよくなると出芽して新しい海綿となる。世界で約 150種,日本では十数種が知られており,カワカイメン,ヌマカイメンなどが普通にみられる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by