チャバル(読み)チャバル(英語表記)Chabar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チャバル」の意味・わかりやすい解説

チャバル(察八児)
チャバル
Chabar

オゴデイ・ハン国最後の君主 (在位 1302~09) 。ハイドゥ (海都)の子。 1301年のハイドゥ死後チャガタイ・ハン国ドゥワ (篤哇)とともに対元和平を企図し,05年講和を締結。のちソグディアナ領有問題をめぐりドゥワと不和となり,06年元と結んだドゥワに敗れ,その結果オゴデイ・ハン国はチャガタイ・ハン国に併呑された。その後彼は再起を企て挙兵したが敗れ,09年元朝に降伏余生を元朝の諸王として過した。

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世界大百科事典(旧版)内のチャバルの言及

【オゴタイ・ハーン国】より

…そして69年にはキプチャク,チャガタイの両ハーン国とともにタラス草原でクリルタイを開き,オゴタイ家を盟主とする同盟を結び,みずからは大ハーンに推戴され,モンゴル帝国のハーン位奪回を強力にすすめた。この挑戦は1301年にハイドゥが没し,その長男チャバルがオゴタイ家を継いだのちの03年まで続いたが,結局ハイドゥの願望は成就しなかった。それどころか無能なチャバルは,06年にチャガタイ家のドゥワによってオゴタイ家領を奪われ,09年に元朝に投降してしまった。…

※「チャバル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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