ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ティグレ族」の意味・わかりやすい解説
ティグレ族
ティグレぞく
(2) エリトリア北西部および隣国スーダンのかぎられた地域に住む民族。Tigreあるいは Tigray,Tigraiと綴る。使用言語はセム語系のティグレ語で,古代のゲエズ語やティグリニャ語とも関係が深い。最大グループは歴史的なベジャ族の一派アメル(ベニ・アメル Beni Amer)で,彼らイスラム教徒はスーダン東部においてスーフィズムのミルガーニー教団の優位性を受け入れた。もう一つのベト・アスガデ Bet-Asgadeはキリスト教からイスラム教に改宗した集団である。スーダンにおいて特徴的な遊牧民の生活はほとんどティグレ族によって担われている。20世紀終わり時点でエリトリアでは人口の 3分の1近くをティグレ族が占めている。
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