テルニフィン遺跡(読み)テルニフィンいせき(英語表記)Ternifine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テルニフィン遺跡」の意味・わかりやすい解説

テルニフィン遺跡
テルニフィンいせき
Ternifine

アルジェリアオラン県にある遺跡。マスカラ南東約 17kmにある。 1954~56年にフランスの人類学者 C.アランブールらによって,更新世中期の砂層からヒトの頭頂骨1,下顎骨3,および多数の歯が動物の化石骨や石器類とともに発見された。人骨ホモ・エレクトゥスに属し,アトラントロプス・マウリタニクスと命名された。3個の下顎骨のうち2個がほぼ完全に残っており,全体に高く,厚い。頭頂骨は低頭で,ピテカントロプスシナントロプスに近く,歯は形態的にシナントロプスに類似している。石器は片刃,両刃の石器,握槌,剥片などで,前期アシュール文化期に属するものと考えられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android