テンセル

デジタル大辞泉 「テンセル」の意味・読み・例文・類語

テンセル(Tencel)

英国コートルズ社が開発したセルロース繊維レーヨンよりはるかに強くポリエステルなみの強度がある、湿った状態でも強度は変わらない、肌ざわりがソフトであるなどの特徴がある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「テンセル」の意味・わかりやすい解説

テンセル

英国のコートルズ社が開発した精製セルロース繊維。強度という意味のtenacityとセルロースcellulossの合成略語。コートルズ一族は17世紀フランスから移住し,19世紀にはクレープ織物の生産で繁栄した。テンセルは,20世紀初め,ビスコースレーヨンを世界で最初に工業化したコートルズ社が,21世紀の繊維ということで研究開発,1992年より量産化された。湿っても強度が変わらず,安定性,吸水性,速乾性にすぐれソフトな風合い,ドレープ性がある。木質パルプから繊維を作る段階で人体に無害な溶剤を用い,それが回収されるため廃棄物を外に出さないこと,生分解性にすぐれているということで,エコロジー繊維として注目されている。

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