デペリエ(英語表記)Bonaventure Des Périers

改訂新版 世界大百科事典 「デペリエ」の意味・わかりやすい解説

デ・ペリエ
Bonaventure Des Périers
生没年:1510?-44?

フランスの作家。1536年マルグリット・ド・ナバール秘書に採用された人文主義者であるが,44年頃自殺したとされている。彼が匿名で出版し,刊行と同時にパリ大学神学部から禁書に処せられた謎めいた世相風刺の対話《キュンバルム・ムンディ(世の鐘)》(1538)には,キリスト教教義に対する大胆な批判がこめられていると一般には考えられてきた。しかし近年,逆にこれを福音主義的なキリスト教信仰を説く書であるとみなす解釈も出されている。死後出版の《笑話集》(1558)は軽妙な語り口による魅力に富んだ小話集である。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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