トサツツガムシ(読み)とさつつがむし

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

トサツツガムシ
とさつつがむし / 土佐恙虫
[学]Leptotrombidium tosa

節足動物門クモ形綱ダニ目ツツガムシ科に属する陸生小動物。四国、九州に分布。成虫は淡桃色で1ミリメートル程度。幼虫はクリーム色ないし淡桃色で、一般に夏に多い傾向がみられる。近縁種のキタサトツツガムシが山林に多いのに対し、本種は畑や集落内に多い。香川県の引田(ひけた)町馬宿(うまやど)地区(現東かがわ市馬宿)に夏季発生する原因不明の熱疾患(馬宿病)や、高知県白田(しらた)川地方の海岸集落に致命率の高い、発疹(ほっしん)性の著明な刺口(さしくち)(皮膚が潰瘍(かいよう)となる)のある熱病が発生した記録があり、これをホッパン(発疹の意)とよんでいた。これらの疾患はいずれもつつが虫病と考えられ、媒介種として本種が推定されている。しかし、最近はこれらの地方で同様の疾患の発生の報告はみられない。[鈴木 博]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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