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潰瘍 かいようulcer

翻訳|ulcer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

潰瘍
かいよう
ulcer

皮膚や粘膜面における限局性組織欠損をいう。横や深部広がりはまちまちで,浅いものはびらんという。眼の角膜消化管血管に生じやすい。胃腸では,潰が深くなって穿孔を起したり,大出血を伴ったりする。

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デジタル大辞泉の解説

かい‐よう〔クワイヤウ〕【潰瘍】

皮膚・粘膜などの表層がただれて崩れ落ち、欠損を生じた状態。

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百科事典マイペディアの解説

潰瘍【かいよう】

皮膚・粘膜の一部に生じる深い欠損。浅い場合は糜爛(びらん)という。種々の原因による壊死(えし)の脱落によって起こる。結核性・赤痢性など細菌感染によるもの,床ずれのような局所血行障害によるもの,放射線や石炭酸のような物理的・化学的外力によるもの,胃潰瘍十二指腸潰瘍のように消化性潰瘍と呼ばれ,直接的には液の消化作用の亢進によるとされているものなどがある。
→関連項目カポジー水痘様発疹クローン病小児心身症小児成人病ツツガムシ病手足口病乳癌発疹皮膚癌扁平コンジローマまめ

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栄養・生化学辞典の解説

潰瘍

 消化管の組織が欠損した状態で,表面の粘膜のみが欠損したびらんと区別する.胃潰瘍,十二指腸潰瘍,結腸潰瘍などと使う.皮膚についてもいう.

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世界大百科事典 第2版の解説

かいよう【潰瘍 ulcer】

壊死をおこした組織が融解したり,剝離(はくり)したあとに,臓器の表面にできた組織欠損部をいう。ごく浅いものは糜爛(びらん)といわれる。潰瘍ができる場所は,壊死物質が容易に除去される部位,すなわち,皮膚,鼻口腔粘膜,角膜など体表に接する場所や,消化管,気道尿路,血管などの管腔臓器の内腔面である。肝臓や腎臓などの実質臓器の中にできた壊死巣の場合は,壊死物質の排除が困難であるため,その場所にたまり,膿瘍ができる。

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大辞林 第三版の解説

かいよう【潰瘍】

体の組織の表面が炎症をおこしてくずれ、内部の組織にまでその傷が及ぶこと。 「胃-」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

潰瘍
かいよう

生体が外側あるいは外側と連絡している腔(こう)に面している部分、すなわち皮膚や粘膜の一部に物質欠損を生じた場合、これを一般に潰瘍とよんでいる。ただし、皮膚の欠損がごく表層に限られていたり、粘膜の欠損が粘膜筋板を越えない場合は、びらん(糜爛)とよび、潰瘍とは区別されている。潰瘍は、組織の一部におきた欠損によって、その部分に壊死(えし)(局所的な組織の死)がおこり、それが脱落あるいは融解して生ずるものである。壊死の原因には、血液の循環障害による局所的な栄養障害(梗塞(こうそく))のほか、高熱・低温などの温度作用、薬物・毒物の作用、機械的な作用、圧迫による障害、電流あるいはレントゲンやラジウムなどの放射線の作用、神経の障害(レイノー病など)、腺(せん)分泌ないしは排泄(はいせつ)物が誤って組織内に流出した場合など、さまざまな因子があげられる。
 臨床的には、消化管に潰瘍を形成する諸疾患が重視されている。胃および十二指腸の潰瘍が代表例であり、急性のものは多発することが多く、尿毒症、頭部外傷後、あるいは広範な火傷などに合併してみられる。一方、慢性のものは潰瘍の周辺に結合組織線維が増えるため、硬く盛り上がった状態になるので、胼胝(べんち)性潰瘍とよばれたり、胃液の消化作用が重要な関係を有するとの考えから、消化性潰瘍とも呼び習わされている。胃および十二指腸の慢性潰瘍は、出血、穿孔(せんこう)、狭窄(きょうさく)、癌化(がんか)をおこすことが知られており、その原因としては、胃液の消化説以外に、血行障害説、胃炎説、神経ストレス説、内分泌説などが提唱されている。胃潰瘍は40歳代の、十二指腸潰瘍は20歳代の男性に好発する疾患である。腸チフス、腸結核症は小腸、とくに回腸に潰瘍を形成する疾患であり、細菌性赤痢(せきり)、アメーバ赤痢は大腸に潰瘍をつくる病気として知られている。さらに特殊なものとして、小腸の回腸末端に小さい潰瘍を伴う限局性回腸炎(クローンCrohn病)と、大腸全体に潰瘍が多発、癒合する潰瘍性大腸炎がある。[渡辺 裕]
 限局性回腸炎と潰瘍性大腸炎はともに原因不明の病気で、国の特定疾患治療研究事業対象疾患に指定され、炎症性腸疾患(IBD)ともよばれる。[編集部]

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世界大百科事典内の潰瘍の言及

【発疹】より

…欠損部は表皮が再生して,瘢痕(はんこん)を残すことなく治る。(3)潰瘍ulcer 皮膚の欠損が真皮にまで及ぶもので,治るときには欠損部が肉芽組織により埋められ瘢痕を残す。(4)膿瘍abscess 真皮内あるいは皮下に膿がたまった状態。…

【アフタ】より

…古くヒッポクラテスの時代には灼熱および潰瘍形成を意味する言葉であったが,現在では舌,口唇,ほおの粘膜などの口腔粘膜に発生する直径10mm以下の孤立した痛みのある小潰瘍に対する症状名として用いられる。潰瘍は境界が明りょうな円形あるいは楕円形で,黄白色の膜で覆われ,辺縁は隆起しない。…

【発疹】より

…欠損部は表皮が再生して,瘢痕(はんこん)を残すことなく治る。(3)潰瘍ulcer 皮膚の欠損が真皮にまで及ぶもので,治るときには欠損部が肉芽組織により埋められ瘢痕を残す。(4)膿瘍abscess 真皮内あるいは皮下に膿がたまった状態。…

※「潰瘍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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