改訂新版 世界大百科事典 「トロンポン」の意味・わかりやすい解説 トロンポンtrompong[インドネシア] 打楽器の一種で,バリ島のこぶつきゴング。同種のゴングは各地にあるが,バリでの名称。10~14個のゴングの側面に小さな孔をあけ,木の枠に張った2本のひもに通して,こぶが上にくるように固定する。2オクターブの音階を成すように右方を高音にして1列に横に並べる。1人の奏者が2本の細長い桴(ばち)で打奏する。トロンポンは,儀典用のガムラン・ゴング・グデと,宮廷音楽を演奏するガムラン・スマル・プグリガンの主導旋律楽器として用いられたが,新しいタイプのガムランには用いられなくなった。執筆者:田村 史子 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by