ドムラ

デジタル大辞泉 「ドムラ」の意味・読み・例文・類語

ドムラ(〈ロシア〉domra)

ロシアの民俗楽器の一。リュート属の撥弦楽器で、長い柄のある半球形の胴に、3本の金属弦を張る。バラライカ原型とされる。

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精選版 日本国語大辞典 「ドムラ」の意味・読み・例文・類語

ドムラ

〘名〙 (domra) リュート属の撥弦楽器の一つ。ロシアの民俗楽器で、一六、七世紀頃から発達。半球形の共鳴胴と、長い柄に張られた三本の金属弦をもつ。大中小の三種があり、バラライカの原型で現在も使用

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世界大百科事典(旧版)内のドムラの言及

【バラライカ】より

…独特の三角形の胴はカザフスタンをはじめ旧ソ連南部の弦楽器にすでに見られたが,農民の楽器であったために,18世紀には平面の板を組み合わせて作ることができる,より単純な形となって現在のバラライカが生まれた。19世紀末にはアンドレーエフVasilii Vasil’evich Andreev(1861‐1918)らによって改良され,6種類の大きさからなるバラライカが作られ,バラライカの楽団が生まれ,その後に円形の胴をもつ撥弦楽器ドムラdomraを加えた。【郡司 すみ】。…

【ロシア・ソビエト音楽】より

…19世紀の30年代にロシアに来たアコーディオンは〈ガルモーニgarmon’〉(バヤンはその完成型)の名で爆発的に流行し,バラライカとともに現代の代表的な民族楽器になった。ドムラdomraは古い名称であるが,現行のものは19世紀に復元された楽器で,ロシア・マンドリンとも呼ばれて親しまれている。古くはスコモローヒskomorokhiと呼ばれる放浪楽士が多くの楽器をもっていたことが知られているが,彼らは17世紀中ごろに教会の大弾圧を受けて絶滅した。…

※「ドムラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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