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ドリフトトランジスタ drift transistor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ドリフトトランジスタ
drift transistor

ベース領域に不純物濃度の勾配をつけて電荷の漂動 (drift) 速度を大きくし,高周波特性をよくしたトランジスタ。トランジスタは半導体中の電子または正孔の運動を利用しており,電荷の漂動速度が小さいので,真空管に比べて高い周波数の増幅はむずかしい。特にトランジスタの高周波特性を悪くしている原因は,ベース内の少数キャリアの拡散による遅い速度であって,これをなんらかの手段で速くすると高周波特性が改善される。そのためベース領域内に不純物濃度の勾配をつけることが考えられた。例としてp-n-pトランジスタでは,エミッタに近いベース領域のドナー密度を高くする。こうするとエミッタに近いベース領域では,自由電子濃度が高く,そのためコレクタ側へ拡散する。すると,ベース領域内のエミッタ側には正電荷が残り,コレクタ側は電子による負電荷ができるので,エミッタ側からコレクタ側へ向う電界が現れる。この状態で,エミッタから少数キャリアである正孔が注入されると,ベース領域内の電界のために加速されて速くコレクタに達するので高周波特性が改善される。n-p-nトランジスタの場合も同様な考え方を適用することができる。

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