ナンブーディリーパード(読み)なんぶーでぃりーぱーど(英語表記)Elankulam Mana Sankaran Nambūdirippādu

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナンブーディリーパード」の意味・わかりやすい解説

ナンブーディリーパード
なんぶーでぃりーぱーど
Elankulam Mana Sankaran Nambūdirippādu
(1909―1998)

南インド、ケララ出身の政治家。社会改革運動から出発し、カレッジ在学中、1930年のマハートマー・ガンディー指導下の反英運動に参加。1931~1932年に投獄。1934年結成の国民会議派社会党にケララの会議派党員らと加入。1940年にケララの左翼勢力が会議派から共産党指導下に移るにあたり主要な役割を果たす。1943年のインド共産党第1回大会で中央委員の1人に選出。インド独立後、1957年にケララ州議会議員に当選、1957~1959年、ケララの共産党州政府首相。1950~1964年党中央の政治局員。1964年の共産党分裂に際して親ソ派とたもとを分かち、自主路線の「インド共産党(マルクス主義者)」の結成に加わる。1978年の第10回党大会で書記長に選出。政党の枠を超えた代表的左翼知識人として生産的な発言を行い、民族問題、国民統合問題、カースト問題など広い分野にわたる多数の著作がある。EMSの呼び名で親しまれた。

[内藤雅雄]

『E・M・S・ナンブーディリッパードゥ著、大形孝平訳『マハートマとガンディー主義』(1985・研文出版)』

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