ニズラリウム(読み)にずらりうむ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニズラリウム」の意味・わかりやすい解説

ニズラリウム
にずらりうむ
[学] Nidularium

パイナップル科(APG分類:パイナップル科)ニズラリウム属の総称アナナスの仲間で、包葉の裏面が赤色を帯びるものが多く、ウラベニアナナスの名でよばれることがある。常緑多年草で、葉は柔らかく、ロゼット状に広がって基部に水をためる。あまり強くない刺(とげ)がある。ブラジルを中心に、熱帯南アメリカに20種以上分布する。ビルベルギオイデス・キトリーヌムN. billbergioides L.B.Smith var. citrinum Mezは、花茎を直立し、淡黄色の包葉を頭状花序状につける。小形鉢物に向く。インノケンティー・リネアーツムN. innocentii Lem. var. lineatum L.B.Smithは、葉は幅が広く、白色または白黄緑色の斑(ふ)が線状に入る。開花期には中心の短葉は先端が暗赤色になる。フルゲンスN. fulgens Lem.も開花期は美しいが、日本では普及していない。日陰でも育ち、8℃以上で越冬する。繁殖は株分けによる。

[高林成年 2019年6月18日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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