ネゲブ(英語表記)Negev

改訂新版 世界大百科事典 「ネゲブ」の意味・わかりやすい解説

ネゲブ
Negev

シナイ半島に連なるイスラエル南部地方で,全般に乾燥した砂漠地帯である。地中海沿岸平野に連なる北部には中心都市ベール・シェバがある。中部にはシナイ半島から延びた褶曲山地が走り,さまざまな鉱物資源が埋蔵されており,開発が進められている。南部は荒涼とした砂漠がアカバ湾岸まで続く。南端エイラトはイスラエルの唯一の紅海への出口として戦略上重要な港である。ネゲブへはティベリアス湖およびヤルコン川から灌漑用水路が延ばされて農業開発が進められており,またエイラトとハイファ間に送油管が通じ,さらに原子力研究都市ディモナがあるなど,イスラエルにとって戦略的に重要な地域となっている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android