日本大百科全書(ニッポニカ) 「ティベリアス湖」の意味・わかりやすい解説
ティベリアス湖
てぃべりあすこ
Sea of Tiberias
イスラエル北東部、ヨルダン地溝帯の底に位置する淡水湖。ガリラヤGalilee湖ともいう。南北約20キロメートル、東西約8キロメートル、面積165平方キロメートル。水面標高は地中海面より212メートル低く、淡水湖では地球上最低点にある。水深は50メートルに達する。ヨルダン川が北から流入し南へ流出する。イスラエルにとって不可欠の水源で、湖水は飲料・工業・灌漑(かんがい)用としてガリラヤ地方一帯を潤すばかりでなく、南部のネゲブ砂漠の開発にも利用されている。湖には魚類も豊富である。付近にはユダヤ教にまつわる聖跡が多く、湖の西岸には紀元後26年に建設された古都ティベリアスがある。
[高橋和夫]