ノイマン(Sigmund Neumann)(読み)のいまん(英語表記)Sigmund Neumann

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ノイマン(Sigmund Neumann)
のいまん
Sigmund Neumann
(1904―1962)

アメリカの政治学者。ドイツのライプツィヒに生まれる。1928年ライプツィヒ大学で『プロイセン保守主義の段階』(1930)で学位取得。ベルリンのドイツ政治大学講師(1929~1930)。1933年ロンドンに亡命。1934年アメリカ移住。ウェスレヤン大学に勤務し、1944年教授となる。彼は『ドイツ政党論』(1932)で多元的民主主義の機能条件を探ると同時に、その主要な条件の政党の構造分析を行い、ドイツにおける政党研究の開拓者の評価を得る。アメリカ移住後は多元的民主主義の敵である現代独裁問題に関心が移り、1942年に『大衆国家と独裁――恒久革命』を著し、その後の全体主義研究を方向づけた。戦後西ドイツの政治学の再建に協力し、ベルリン自由大学とミュンヘン大学より名誉学位を授与される。

[安 世舟]

『岩永健吉郎・岡義達・高木誠訳『大衆国家と独裁』(1960/新装版・1998・みすず書房)』

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