コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

大衆国家 たいしゅうこっかmass state

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大衆国家
たいしゅうこっか
mass state

19世紀末から 20世紀にかけて現れた大衆社会基盤とする国家。産業革命進展による独占資本主義の形成は,人口の多くを雇用者にさせるとともに消費資料の画一化,生活様式の一様化をもたらし,同時にマス・コミュニケーションの拡張によって意識面でも画一化された膨大な大衆を生み出した。教育の普及と労働運動の進展などにより大衆の社会的比重が急激に増大し,19世紀末から普通選挙制がとられ,政治の基盤は「教養と財産のある」市民階級から形式的には社会の底辺にまで拡大された。しかし一方で,政治機構が巨大化し,大衆デモクラシーのにない手である大衆が結局は政治の客体としてパワー・エリートによって操作され,受動化,情緒化することから,いわゆる大衆民主主義空洞化が生じた。ファシズムもそうしたなかから生み出されてきたのである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

大衆国家の関連キーワードノイマン(Sigmund Neumann)テクノクラート松下圭一ノイマン政治運動忠誠官僚喝采

今日のキーワード

へうげもの

日本のテレビアニメ。放映はNHK(2011年4月~2012年1月)。原作:山田芳裕による漫画作品。制作:ビィートレイン。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

大衆国家の関連情報