藍藻類ネンジュモ目ネンジュモ科の藻類。普通水田,湖沼など淡水中に産するが,ときに湿った土の上などに異常に発生することがある。藻体は,球形,楕円形,短円筒形の細胞が1列になって糸状体となり,共通の粘膜鞘に包まれた群体を形成している。群体の形は球状,中空の袋状,膜状,不規則な裂片状などといろいろある。異形細胞がある。 N. pruniformeはイシクラゲ,カワタケともいい卵塊状で湖沼や水田にみられ,N. communeはキクラゲ状で高温多湿の石上や地上に生じる。また N. verrucosumはアシツキ,アネガワクラゲ,カモガワノリなどと呼ばれ,清水に産したものを食用とした。中国に産する N. commune var. flagelliformeはハッサイ (髪菜) と称し,細長い群体となり毛髪を思わせるが,これを乾物としてたくわえ食用とする。