日本歴史地名大系 「ノタヲイ」の解説
ノタヲイ
のたおい
漢字表記地名「野田追」のもとになったアイヌ語に由来する地名。コタン名・場所名のほか河川の名称としても記録されている。寛政一二年(一八〇〇)「ノタヲイ迄」が「村並」とされた(休明光記附録)。仮名表記は古くは「のたあい」「のたい」(津軽一統志)、「のたおい」(狄蜂起集書)、「のたへ」(元禄郷帳)などと記録されているが、のち「ノタヲヒ」(蝦夷拾遺)、「ヌタヲイ」「ノダヲイ」(谷「蝦夷紀行」)、「ノタヲイ」(「蝦夷迺天布利」「東行漫筆」「地名考并里程記」など)と片仮名が多くなる。漢字表記も早くから行われ、「野田追」(児山「蝦夷日記」、「協和私役」「西蝦夷地日記」など)、「野田老」(東行漫筆)、「野田生」(野作東部日記)、また「野田あへ」(享保十二年所附)などと記される。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報