ハナダイコン(花大根)(読み)ハナダイコン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハナダイコン(花大根)」の意味・わかりやすい解説

ハナダイコン(花大根)
ハナダイコン

通常ハナダイコンの名で呼ばれる園芸植物は2種類ある。どちらも外国産のアブラナ科の草本である。 (1) Orychophragmus violaceus ショカツサイ (諸葛菜) ,オオアラセイトウなどの別名もある。中国大陸原産一年草で,高さ 30~60cmとなり,茎,葉とも無毛平滑で葉に柄はなく,茎葉の基部は翼となって茎を抱き,耳状の突出物がある。春に,紫色の美しい十字花をつけ,花の径 3cmほどになる。芳香はないが花色が鮮かで,性質も強くこぼれ種子から毎年発芽するので,特に第2次世界大戦後,東京などの都会地を中心に広がった。 (2) Hesperis matronalis ハナスズシロともいう。西アジアからヨーロッパの原産の多年草。茎は高さ 30~90cm,下向きの毛を密生する。葉は互生し,楕円形ないし披針形,とがった波状の鋸歯があり,両面に毛を密生する。5~6月,茎頂に総状花序をつくり,多数の紫色または淡紫色の十字花をつける。香気が強い。白色,黄色,紅色,八重咲きなどの園芸品種もある。

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