アブラナ科(読み)アブラナか(英語表記)Cruciferae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アブラナ科
アブラナか
Cruciferae

双子葉植物ケシ目の1科。世界のほぼ全域にわたって約 400属 3000余種があるが,分布の中心は北半球の温帯,特に地中海地方である。多年草または一年草で,まれに小低木化するものもある。最大の特徴は4数性の花をつけ,片,花弁ともに4枚で,6本 (うち4本が長い) のおしべがあり,十字形に開くことで,このことから十字花植物ともいわれる。果実は長,短の 蒴果となり熟すと2裂し,小さな種子を多数もつ。古くからヨーロッパや中国で野菜として栽培されたものが多く,ダイコン (大根) アブラナ (油菜) (栽培品としてのカブ〈蕪〉ハクサイ〈白菜〉コマツナ〈小松菜〉などを含む) ,キャベツなど重要な葉菜根菜類がある。また,アリッサムなど観賞用の植物や,ワサビ (山葵) カラシナ (芥子菜) セイヨウワサビ (西洋山葵) など香辛料の原料となる種類も多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アブラナ科
あぶらなか
[学]Cruciferae

双子葉植物、離弁花類。草本性で、葉は互生し、単葉または複葉で托葉(たくよう)はない。花序は総状または散房状。花は両性、萼片(がくへん)4枚、花弁4枚で十字形に並び、雄しべは6本で、内輪の4本は長い。雌しべは1本、子房は上位、2心皮、2室からなり、胚珠(はいしゅ)は側膜胎座(たいざ)につく。果実は角果、隔膜があり2室となる。種子に胚乳がない。幼根が子葉につく位置に背位と側位とがあり、属を見分ける区別点となる。世界に375属約3200種分布し、北半球の温帯に多く、日本には21属約60種が自生する。ヨーロッパ、北アメリカから帰化したものにマメグンバイナズナ属、オランダガラシ属、タマガラシ属、ミヤガラシ属、カラクサナズナ属などがあり、観賞用に栽培されるものにニワナズナ属(アリッサム)、アラセイトウ属、ニオイアラセイトウ属、マガリバナ属などがある。
 アブラナ属には、アブラナ、キャベツ、カブなど古くから有用植物として栽培されているものが多い。[小林純子]

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世界大百科事典内のアブラナ科の言及

【アブラナ(油菜)】より

…油料植物や野菜として重要なアブラナ類は,4月ころ黄色の十字花をつけるアブラナ科植物で,種子には40~45%の油を含み,世界中で広く栽培される。明治以後セイヨウアブラナの栽培が始まる前は,日本ではアブラナが植物性油の中でも最も重要なものであった。…

※「アブラナ科」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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