世界大百科事典 第2版「バルサック」の解説
バルサック【André Barsacq】
フランスの演出家,舞台装置家。クリミア生れだが,ロシア革命後フランスに移住。デュラン演出の《ボルポーネ》(1928)の舞台装置で注目される。のち劇団を結成し,劇作家ジャン・アヌイの《泥棒たちの舞踏会》(1938)をみずから演出,成功を収める。1940年以来アトリエ座の支配人としても手腕を発揮し,多くのアヌイの作品のほか,マルセル・エーメの《他人の首》(1952),サガンの《スウェーデンの城》(1960)などの初演の演出もする。
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