白痴(読み)ハクチ

デジタル大辞泉の解説

はく‐ち【白痴】

精神遅滞の重度のもの。→精神遅滞
[補説]書名別項。→白痴

はくち【白痴】[書名]

《原題、〈ロシア〉Idiotドストエフスキー長編小説。1868年刊。白痴とよばれるほど純真無垢な魂をもつムイシュキン公爵が、現実の社会の中でその美しい魂を破滅させていくさまを描く。
川端茅舎句集。昭和16年(1941)刊。
坂口安吾の短編小説。昭和21年(1946)発表。映画演出家の男が、ある日突然飛び込んできて住みついてしまった隣家の女房と、空襲の中を生き延びる。

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世界大百科事典 第2版の解説

はくち【白痴 idiocy】

精神遅滞のなかで最も重い型で,WHOの国際疾病分類の最重度精神遅滞に相当する。全精神遅滞の約5%を占める。知能指数(IQ)は20以下で,2,3歳の知能しかない。言語の習得も不完全で,食事,排便月経の処理など,生活のすべてに介助を必要とする。社会的に自立することはまったく不可能で,行動異常がみられることも多い。錐体路症状,錐体外路症状,痙攣けいれん発作など,身体症状をもつことが多い。また感染に対する抵抗が弱く,看護が困難であるため長寿を保つことは少ない。

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世界大百科事典内の白痴の言及

【精神遅滞】より

… 以下に伝統的な分類について述べる。 (1)白痴Idiotie ウェクスラー式知能検査でのIQは20以下で,全精神遅滞の5%を占める。片言程度の言語能力しかなく,社会生活全般に介助を要し,排便,経血,摂食など身の回りの処理にも介助を要する。…

【精神遅滞】より

…また,難聴によって言語の習得と知覚発達に遅れがあるものは,本来の知能は保たれているので,仮性の精神遅滞という。
[分類]
 WHOは知能指数(IQ)によって,精神遅滞を最重度,重度,中等度,軽度,境界に分けているが,伝統的には白痴,痴愚,魯鈍(軽愚)および境界に分けられる。一般に情意の障害は知的な障害ほどは目立たず,むしろ人なつこく,愛きょうがあり,すなおなことがある。…

※「白痴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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