パターソン(Andrew Barton Paterson)(読み)ぱたーそん(英語表記)Andrew Barton Paterson

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

パターソン(Andrew Barton Paterson)
ぱたーそん
Andrew Barton Paterson
(1864―1941)

オーストラリアの詩人ジャーナリスト。ニュー・サウス・ウェールズ州ナランブラ生まれ。国民的愛唱歌『ウォルチング・マチルダ』の作者。バンジョー筆名で、『ブリティン』誌に奥地開拓民(ブッシュマン)の生活を明るく歌い、ヘンリー・ローソンの陰うつな写実小説と好対照をなし、今日もなお広く愛読されている。幼時の体験に基づく出世作『スノウィー河から来た男』(1895)をはじめ、『昔の奥地民謡(オールド・ブッシュ・ソング)』(1905)、『詩集』(1921)、半自伝的な旅と冒険の回顧録『よき報告書』(1934)、長編『羊毛刈職人の子馬』(1936)などの作品がある。一方、従軍記者として、1899年からのブーア戦争、また中国の「義和団事件」後の取材(1901)では、ジャーナリスト、編集者としても活躍した。

[平松幹夫・古宇田敦子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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